文化庁メディア芸術祭

エンターテインメント部門
優秀賞

Solar Pink Pong

インタラクティブインスタレーション、ストリートビデオゲーム
Assocreation / Daylight Media Lab
[オーストリア/タイ]
Solar Pink Pong
Photo: Assocreation ©2015 Assocreation and Daylight Media Lab Partly funded by the University of Michigan Office of Research (UMOR) and the Penny W. Stamps School of Art & Design.
ストリートとゲームの融合によってつくられた作品である。このゲームのプレイヤーは自らの身体と影を使って、路上を動くピンク色の太陽の反射光と遊ぶことができる。電柱や建物の外壁に取り付けられた装置は自動で機能するため、プレイヤーに意識されることはない。
この作品は、ゲーム文化と現実の境界をリビング・ルームの外へと拡張し、テクノロジーのレンズを通じて太陽光の見方を変えることを狙いとしている。史上初めて大流行したゲームのひとつである卓球ゲームPongと、五感で感知できる人工現実(アーティフィシャル・リアリティ)という概念を確立したアーティストのマイロン・クルーガーによる作品『Videoplace』を参照、発展させている。だがそれらと異なるのは、太陽光を、コンピュータ制御された色付きの鏡によって、スクリーン上を動くピクセルのように色鮮やかな球として、現実の路上に魔法のごとく出現させたことである。
贈賞理由
子どもの頃、太陽の光を手鏡で反射させ動かし、時には相手の頬を光でくすぐり遊んだ記憶を持っている人は多いだろう。これは、そのテクノロジー版の子孫だ。
ここには、人と仕組み、人と自然現象、人と人、の3つのインタラクションがある。そして、人の行き交うどんな場所でもハプニング的に共同作業=コミュニケーションを発生させる触媒になる。映像プロジェクションに頼らないフィジカルな装置。どこでも持っていって設置できるパッケージング。太陽光さえあれば成立する、装置の自立性。人に手順を強いることのない、いつのまにか光のほうから戯れてくる敷居の低さ。シンプルだけれど、目から鱗のような遊びの装置だ。陽の光と影、人のジェスチャー、ロケーションごとの表情の変化……、それらの要素の一つひとつが、CGワールドのプレイバックにはない、フィジカルとライブの魅力だ。二度と同じ状況は現われない、一期一会なところが楽しい。(東泉 一郎)
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