文化庁メディア芸術祭
第21回

エンターテインメント部門

新人賞

Dust

空間表現

Mária JÚDOVÁ / Andrej BOLESLAVSKÝ [スロバキア]

© 2017 Mária JÚDOVÁ / Andrej BOLESLAVSKÝ
作品概要

DustはVR(バーチャル・リアリティ)によって、空間を漂う不朽の粒子という新たな視点からコンテンポラリーダンスを鑑賞し、体験するプロジェクト。VRヘッドセットを装着した観客は、対象を立体的に記録するボリュメトリックキャプチャリング技術によってつくられたバーチャル・リアリティ環境に身を置くことで、ダンサーを間近に感じながら視覚的・聴覚的なストーリーを鑑賞する。結果として、ダンサーが踊っている場所からの鑑賞という、今までにない視点からコンテンポラリーダンス作品を体験することができる。

贈賞理由

現実の疑似再現ではなく、視覚を超越したもうひとつの世界を描出するためにVR技術を用いた作品。宇宙を構成する粒子に着想を得たという本作は、ダンスという「動き」を軸に身体と空間の境界を溶解させ、その存在と関係性を時間という概念のなかに再構築していく試みと解釈できよう。触覚性が欠落するVRの弱点を逆手に取り、体験者もまた自らの身体から解放され、時空を漂う粒子へと一体化していく。ダンサーや各種アーキテクチャーの表現もユニークで、いわゆる一般的なVRの「没入感」とは異なる新鮮な印象を与えてくれる作品である。(工藤 健志)


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