文化庁メディア芸術祭
第21回

エンターテインメント部門

優秀賞

FORESTA LUMINA

空間表現

『FORESTA LUMINA』 制作チーム [カナダ]

© Moment Factory Photo: Moment Factory

作品概要

公園の魅力を世界に向けて発信したいというゴルジュ・ド・コアティクック公園からの依頼を受け生み出された、イルミネーションで演出された森を歩くエンターテインメントプログラム。来園者は自然公園内の2.6kmの遊歩道を歩きながらこの地域の神話や伝説にインスパイアされた魔法の物語を体験する。冒険の舞台はプロジェクションマッピング、ライティング、サウンドエフェクトなどを駆使してつくられており、五感に訴えかけるユニークな体験ができる。古代の書物に見立てた鉄板や、妖精に見えるよう設計された照明ユニット、木などの自然の要素に投影されるプロジェクションマッピングなど、すべての要素が『FORESTA LUMINA』のためにデザインされている。森の中の自然、吊り橋などの設備とマルチメディアのインスタレーションがシームレスにまとめ上げられ、子どもも大人も楽しむことのできる物語空間がつくられている。

贈賞理由

『FORESTA LUMINA』は、まったく人を惹き付けなかった森をコンテンツ化し、多くの人を呼び込むことで場所の美しさやコンテクストを伝えることのできる素晴らしい施策である。現在、全世界にこのような演出をすることで場所をコンテンツ化する試みは広がっている。本作はそのオリジネーターとして、映像や光の表現が場所にもたらす価値を再構築し、既存概念を覆した“ゲームチェンジャー”的な作品といえる。日本国内でも行政や地方自治体の方々に『FORESTA LUMINA』はよく知られていて、このようなコンテンツの力による場所のエンターテインメント化、地方創生の文脈も含めた観光地化の施策がますます広がっていくことは明らかである。映像や光などのテクノロジーの使い方・体験デザイン・シナリオなど、すべてにおいて非常に洗練されたデザインがなされている部分を高く評価した。(齋藤 精一)


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