文化庁メディア芸術祭
第22回

エンターテインメント部門

優秀賞

Perfume × Technology presents “Reframe”

パフォーマンス

Perfume+Reframe制作チーム(代表:MIKIKO)/真鍋 大度/石橋 素 [日本]

©︎Amuse, Inc. / UNIVERSAL MUSIC LLC / Nippon Hoso Kyokai (NHK) / NHK Enterprises, Inc. / ELEVENPLAY / Rhizomatiks

作品概要

真鍋大度と石橋素らの制作チームが、インタラクションデザイン、技術開発、映像制作を担当した、テクノポップグループPerfumeのライブ公演。タイトルの「Reframe」が示すように、本公演はこれまで技術の進歩とともにアップデートを続けてきたのパフォーマンスを再構築することがテーマとなっている。メンバーの影の大きさや形をさまざまに変化させて演出した「FUSION」、ファンが撮影した写真をデータ解析してミュージックビデオとマッチングさせた「願い」、ドローンとAR(拡張現実)技術によってステージ上で複雑な奥行きを持つ映像演出を実現した「無限未来」など、Perfumeのこれまでの活動で培った身体表現、記憶、技術を結集しつつ、新たな表現へと繋げている。演出と振付はPerfumeに長く携わり、リオデジャネイロ五輪の閉会式フラッグハンドオーバーセレモニー(2016)でも世界から高い評価を受けたMIKIKOが担当した。

贈賞理由

さまざまな価値軸が錯綜するエンターテインメント部門では、審査委員ごとに評価が大きく分かれる場合が多い。そんななかにあって、2018年を象徴するメディア芸術として、この作品に対する評価は安定していた。「Reframe(再構築)」のタイトルどおり、のデビュー時からのPerfumeイメージを総動員しつつ、それ自体の「現在性」を見事に成立させていた。永遠を希求するアートと比してエンターテインメントは古くなることを厭わず新しさを追求するが、その関係はサイエンスとテクノロジーの対比にも重なる。この舞台は非常に明解に、エンターテインメントとテクノロジーの先端部分を直結してみせた。その手法の見事さの一方で、舞台芸術の設定としては既存の枠組みをしっかり踏襲していたが、この作品にとってその点はむしろ重要な要素であると思えた。NHKホールに響き渡る拍手の波の緩やかな広がりが、そのことを証明しているようだった。(佐藤 直樹)

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