文化庁メディア芸術祭
第20回

エンターテインメント部門

新人賞

RADIX | ORGANISM / APPARATUS

プロジェクションマッピングスカルプチャー

Marcel BUECKNER / Tim HEINZE / Richard OECKEL / Lorenz POTTHAST / Moritz RICHARTZ [ドイツ]

© 2016 Xenorama GbR
作品概要

3Dプロジェクションマッピングを施した木の根の彫刻。木の根の複雑な表面に投影する約10分間の映像は、自然から機械、幾何学的なパターンへと移り変わってゆく。映像を投影する木の根の形状を3Dスキャン技術で取得し、さらに3Dプリントで作成した多面体を付け加えることで、映像投影とオブジェクトの位置が完全に一致するよう設計されている。投影される映像は、オリジナルが持つ視覚・聴覚的認識、質や特性を際立たせ拡張していく。そして木の根とプロジェクション、サウンドが一体となり、現実と仮想の境界をあいまいにして非現実的な外観をつくりだす。自然とテクノロジーが相互に依存する関係や、有機的な構造とデジタル技術による美の相違や対立を探求する作品。

http://xenorama.com/portfolio/radix/
贈賞理由

木の根を投影対象としたプロジェクションマッピング作品。すでに一般化して久しい技術ではあるが、真正面から、真摯にその技術を深化させ、自然物の有機的かつ複雑な形状への的確なマッピングによってリアルとバーチャルの境界を往来する不可思議なイメージをつくり出している。デジタルをあえて物質と関連づけることで自然の造形美に光をあてる一方、デジタル技術の特性を活かしその美の概念を大きく変容、拡張させていく装置である。現代における「物質」と「情報」の関係性が、自然とテクノロジーの境界を曖昧にすることで浮かび上がってくる、興味深い一点である。(工藤健志)


プロフィール
Marcel BUECKNER
ドイツ
Tim HEINZE
ドイツ
Richard OECKEL
ドイツ
Lorenz POTTHAST
ドイツ
Moritz RICHARTZ
ドイツ
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