文化庁メディア芸術祭
第22回

エンターテインメント部門

新人賞

水曜日のカンパネラ『かぐや姫』

ミュージックビデオ

水曜日のカンパネラ『かぐや姫』制作チーム(監督:山田 健人) [日本]

作品概要

2013年より活動を開始した音楽ユニット、水曜日のカンパネラ「かぐや姫」のミュージックビデオ。かぐや姫を、「実は宇宙人である」という説も参考に、鼓や琴を想起させる音が入った楽曲とともに現代的に表現した。津野青嵐が3Dペンで制作した立体的な衣装をまとったボーカルのコムアイが、独特な動きをしながら歌う。空に浮かぶ月から始まり、竹林、和室と、伝統的な和のモチーフが現れたかと思えば、ふすまを開けると和洋折衷な空間が広がり、そして最後は月(地元)に帰る。目指したのは、「めくるたびに発見のある絵本」のような仕上がりで、それぞれの場面が上下に回転していくように一続きに入れ替わっていくシーンや、天井の穴から覗いているようなカメラワークなど、カットのつながりに工夫が凝らされている。

贈賞理由

ミュージックビデオは音楽に厚みを付けてくれる。音声だけでは伝わらない世界観・色・ビジュアルのレイヤーを付加してくれる。水曜日のカンパネラのミュージックビデオはいつもいい意味でそれを裏切ると私は感じる。若いからこその発想性・機動力、実験性・創造性が濃度濃く詰まっている本作品は、ミュージックビデオの範囲を超えてアートムービーともいえるほど強い作品であろう。これからもこの視点から、さまざまなメディアのステレオタイプに刺激を与え続けてほしい。(齋藤 精一)

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