文化庁メディア芸術祭
第22回

功労賞

呉 智英

評論家

プロフィール

1946年、愛知県生まれ。早稲田大学法学部卒業。日本マンガ学会元会長、現理事。京都国際マンガミュージアム研究顧問。東京理科大学非常勤講師、愛知県立大学非常勤講師、京都精華大学客員教授などを務めた。マンガ評論は学生時代から手掛ける。『現代マンガの全体像』(情報センター出版局、1986)は従来のマンガ評論の水準を一変させた。平田弘史『血だるま剣法・おのれらに告ぐ』の復刊(青林工藝舎、2004)に尽力するほか、多くのマンガ単行本に解説を執筆している。読書ガイド誌「ダ・ヴィンチ」には『マンガ狂につける薬』を17年間全200回連載した。マンガ評論以外に、社会・文化評論でも活躍し、『危険な思想家』(メディアワークス、1998)『言葉の常備薬』(双葉社、2004)『つぎはぎ仏教入門』(筑摩書房、2011)『現代人の論語』(文藝春秋、2003)など著書多数。最近刊は『日本衆愚社会』(小学館、2018)。テレビの討論番組にもたびたび出演し該博な知識と論理の鋭さで現代有数の論客として知られる。

贈賞理由

舌鋒鋭い評論家として著名な呉氏は、マンガ評論にも早い時期から取り組み、特に『現代マンガの全体像』は先駆的な評論書としてマンガ評論の質を向上させ、大衆文化であるマンガが批評・研究に値するジャンルであることを広く知らしめた。また、2001年設立の日本マンガ学会には立ち上げから関わり、会長や理事を務めた。長年、魅力ある書き手として活躍しながら、学会という研究の場にも寄与し続けた呉氏の、マンガ文化への多大な貢献を考えれば遅すぎるほどだが、贈賞をもってその功績を称えたい。(川原 和子)

back to top